今回は理解しがたい哲学をテーマに扱ってみたいと思います!
「神は死んだ」や「ルサンチマン」「ツァラトゥストラ」など現代にも伝わる言葉を残したニーチェ。厨二病心をくすぐる言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?しかし、その言葉を理解している人は少ないと思います。今回は理解が難しいニーチェの思想についてわかりやすく解説していきます。
ニーチェとは?
フリードリヒ・ニーチェはドイツ出身の19世紀の哲学者です。古典文献学者フリードリヒ・ヴェルヘルム・リッチュルに才能を見出される。その後、大学教授となる。教授を辞職後、哲学者として一生を過ごした。
現代では、実存哲学の代表的な思想家として知られています。
実存哲学とは?
実存主義とは、人間の実存を哲学の中心におく思想的立場、或いは本質存在に対する現実存在の優位を説く思想的立場である。存在主義とも。しかしその訳語では、現実存在でない普遍存在との間の差異を、表せないという問題がある。またその哲学を実存哲学という。キルケゴール、ヤスパースらのキリスト教実存主義、サルトル、メルロ=ポンティらの無神論実存主義などがある。小説家ドストエフスキーもキリスト教実存主義に含まれる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によるとこのような記載がありますが、正直理解しにくいですよね。あらゆる枝葉を取り除いて簡単にすると、実存哲学とは、現実存在の略で、現実に存在するモノをテーマに扱う学問です。対義的な学問として、本質哲学というものがあり、現実には存在しない愛や正義の意味について考える学問です。実存哲学は本質哲学を否定する立場として生み出された哲学なので、あらゆる場面で異なる主義・主張が見られるのも一つの特徴です。
【3分解説】ニーチェの思想とは?
「背後世界」「ルサンチマン」「超人」の意味についてわかりやすく解説します。
背後世界とは?
ニーチェの思想をわかりやすく理解するために、無能君という登場人物を介して説明します。
名前:無能君
職業:新卒の大企業の営業マン
夢:お金持ちになって、モデルと結婚すること。
現在:社会人というでかい壁にぶち当たり中
このどこにでもいそうな普通なサラリーマンの無能君。彼は最近は上司に怒られてばかりで、「自分の人生は意味ないんだ」とうつ気味です。
こんな状況もニーチェに言わせれば、「背後世界」に価値観が侵食されていると考えます。
「背後世界」とは、ありもしない意味を求めることで不幸になる人間の構図のことを言います。
無能君の例では、将来お金持ちになって、モデルと結婚したいと考えているが、その考えは社会から与えられた意味でしかなく、その物差しで人生を評価している。そしてその物差しと現在の自分を比べて、絶望する…。
ニーチェの考えでいえば、「社会人とはこうあるべきだ」という考えも背後世界として否定します。
ルサンチマンとは?
社会に打ちひしがれた無能君はストレス発散のために今を時めくアイドル悪口をSNSに書き込むという何とも非道な趣味を見つけました。彼にとって、今ストレスをぶつける対象は何でもよく、誰かをとにかく否定したいという気持ちを抑えることはできません。
ニーチェの言葉で今の彼を表すと「ルサンチマン」というでしょう。「ルサンチマン」とは、弱者が強者に対する嫉妬や恨みのようなものといっています。
また、道徳心でさえ、弱者が「ルサンチマン」から生み出した歪んだ考えだと結論付けています。
能ある鷹たちへ
いかかだったでしょうか?
今回はニーチェの思想についてわかりやすく解説していきました。しかし、今回紹介した思想は一部でしかないので、気になった方は調べてみてください。
今回ご紹介できなかったニーチェの思想は今後機会があればご紹介したいと思います。無能君の今後も気になる方もいらっしゃると思うので、無能君がどうなったのかという展開も踏まえてご紹介していきたいと思います。
では、また!
今回、記事を書くにあたって参考にした資料はこちら↓
「最強! 」のニーチェ入門: 幸福になる哲学
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