【3分要約】「好き」を言語化する技術 押しのすばらしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない解説&あらすじ紹介

何で分からないかなぁ

私が中学生の頃に湊かなえ先生の小説「告白」を読み終わった後、当時、好きだった子が読書好きということもあり、面白い小説あるよ!と意気揚々に報告。「〇〇って人がいて、〇〇てことが起きて、結局○○だったんだよ!めっちゃやばくない?」と自分が感じたことを全てぶつけたつもりでした。すると、その子は「それって結局どうゆうことだったの?」と真顔で返答。「えーだから~。でとにかくやばかったんだって!」と何度も説明するも、「とにかく面白いことは分かったから、今度時間があるとき読んでみるよ」とうやむやになって終わってしまいました。もし、あそこで私がうまく説明できていれば話がもっと弾んだはずなのに…。自分としては、面白かったという熱意を伝えても、相手に伝わらなかったという経験をした人はいるんじゃないでしょうか?

今回はそんな人におすすめしたい本

「好き」を言語化する技術 押しのすばらしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

を要約、感想ともにご紹介します!

作品概要

タイトル「好き」を言語化する技術 押しのすばらしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
出版社    ディスカヴァー・トゥエンティワン                                              
ページ数256ページ
著者三宅香帆

著者について

三宅香帆さんは書評家、作家、京都市立芸術大学非常勤講師と幅広い活動を行っています。高知県出身の1994年生まれ、京都大学大学院卒。著書に『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』『なぜ働いていると本を読めなくなるのか』などがあります。

三宅香帆さんが出られているYouTubeはこちら↓

あらすじ

あなたの「推し」はなんですか?
お気に入りのアニメ、本、漫画、映画。
応援しているアイドル、声優、バンド、YouTuber。
大好きな舞台、コンサート、ライブ。あるいは、スポーツや釣りなどの趣味も、推しに入るかもしれません。

本書は、アイドルと宝塚をこよなく愛する著者が、書評家として長年培ってきた文章技術を「推し語り」に役立つようにまとめた1冊です。
SNS発信・ブログ・ファンレター・友人とのおしゃべり・音声配信などの発信方法ごとに、自分だけの言葉で感想を伝える技術を教えます。

おすすめしたい人

  • 好きな作品について、うまいこと言いたい
  • ブログを書きたいけど、ネタが思いつかない
  • なぜ、その作品や人に魅かれるのか言語化したい

「好き」を言語化する技術【3分要約】

ここからは私が本書を読んで感じた、著書が伝えたい「好きなこと」を語るうえで重要なこと、なぜ自分の言葉を作ることが大切なのかそしてどのようにして自分の言葉を作るのかについてご紹介します!

一番重要なこと

皆さんは小説などを読み終わった後にSNSで同じ作品を読んだ人のツイートを見てしまう経験はありませんか?

そして、その他人の感想が自分が考えたかのように感じてしまい、本来考えていた自分だけの感想とごっちゃになるという経験をしたことがある人は私だけではないはずです。皆さんも経験があるようにそれほど他人の感想は強いものなのです。

また、感想を言葉にするうえで、よくあることがありきたりな表現(本書ではクリシェと呼ぶ)、例えば「考えさせられた」などを使ってしまうことはありませんか?
一見かっこいいことを言っているようですが、聞いている側からすると何が考えさせられたのか分からず、この人「薄い人だ」だと感じてしますものです。では、どうすれば相手にも伝わりやすい表現ができるのかというと、それは

自分の言葉を作ること

だと述べています。

なぜ自分の言葉を作ることが大切なのか

では、なぜ「自分の言葉を作ること」が大切なのかというと本書では、こう述べられています。

自分の言葉で、自分の好きなものを語るーそれによって、自分が自分に対して信頼できる「好き」をつくることができるから。

「好き」を言語化する技術 押しのすばらしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない P.57

つまり、自分の好きを言葉にすることが自己理解に繋がるからです。好きという感情はあくまで一時的なもので、時代や環境が変化によって、今まで好きだったものが好きではなくなるということはよくあることだと思います。例えば、小さいことアンパンマンが好きだったのに今アンパンマンを見ても、その時の熱量を持つことは難しいようなものです。(一部のアンパンマンファンを除いて)しかし、今好きなものを言語化することで、好きという感情を将来に残こすことができます。そして未来の自分がその時の好きの熱量を感じることで、自分の価値観を形成していきくことができます。

どのようにして自分の言葉を作るのか

では具体的な「自分の言葉を作る」方法とは自分の感情を細分化することです。

細分化とは、自分が感情が揺さぶられた部分を「どう良かったのか」「なぜいいと思ったのか」「どんな感情を抱いたのか」「どうしてその感情を抱いたのか」と細かく自分の感情を分析して、言葉にすることを細分化と呼びます。
自分が良いと感じた部分をメモや付箋を使って、あとで見返したときに細分化をする。そしてこの細分化が細かければ細かいほど自分らしさが出た文章が書けるといわれています。

ちょっとしたコツ

以上が言語化するための主な具体的な方法でした。先ほど紹介した方法に加えるちょっとしたコツとして1つ目のコツは「良い部分」だけでなく、「つまらない部分」や「違和感を感じたこと」というネガティブな感情も細分化することです。「つまらない」と感じたことも自分の一部であり、自分の価値観を理解し、自己理解につながるうえで重要だからです。
2つ目は、自分だけが見れるメモを作ることです。なぜなら、誰かが見てるかもという状況では、人を意識した文章になるので、自分だけの文章が作りづらいので自分だけが見れるメモをつくることをおすすめしています。

能ある鷹たちへ

私が中学生の時にこの本に出合っていれば、もっとうまく説明できたのに…と読み終わった後に後悔しました。この本を読んで一番に感じたことは、自分が語ることだけに満足してはいけないということです。相手がわかるように説明をする必要があり、そのためには自分が感じたことを細分化していくということを学びました!

今回は好きなことを語るうえで、一番重要なこと、なぜ自分の言葉を作ることが大切なのか、どのように自分の言葉を作るのかという点に絞ってお話をしました。今回ご紹介できなかった、好きなことをSNSで発信したい人、文章に書きたい人、しゃべりたい人が注意すべき点やその時のコツも本書で語られてますので、ぜひお買い求めください!

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