第 70 回(令和6年度)江戸川乱歩賞受賞した「フェイクマッスル」を読んだ際に、ミステリの面白さを改めて感じるとともに、江戸川乱歩賞ってなんだ?と感じ、今回調べたことを皆様に共有したいと思います。
江戸川乱歩賞とは?
江戸川乱歩賞とは?
主催者である日本推理作家協会によると、江戸川乱歩は、ミステリ小説を奨励するために還暦祝いの席で、探偵作家クラブに百万円の寄付を行った。これを基金として、制定された江戸川乱歩賞は、「探偵小説で顕著なる業績を示した人に贈賞する」という目的のもと始まりました。 ミステリーの登竜門として、西村京太郎さん、東野圭吾さん、池井戸潤さんなどそうそうたる作家たちを送り出してきた。
賞金はいくらもらえるの?
正賞では江戸川乱歩像、副賞では賞金 500 万円(第70回では受賞作品が2つあり、250 万円ずつの折半。)が贈られる。
もし受賞されたら?
講談社とフジテレビにより、単行本や映像化検討が約束されてる。
江戸川乱歩賞受賞作品おすすめ5選
「此の世の果ての殺人」荒木あかね
第68回江戸川乱歩賞受賞作。
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
「放課後」東野圭吾
第31回江戸川乱歩賞受賞作。東野圭吾デビュー作
校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を2人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将――犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第2の殺人が……。
「道徳の時間」呉勝浩
第61回江戸川乱歩賞受賞作。
連続イタズラ事件が起きている、ビデオジャーナリストの伏見が住む町で、陶芸家が死亡。現場には、『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きがあり、イタズラ事件との類似から同一犯という疑いが深まる。同じ頃、伏見にかつて町で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラの仕事が舞い込む。証言者の撮影を続けるうちに、過去と現在の事件との奇妙なリンクに絡め取られていく。
「天使のナイフ」薬丸岳
第51回江戸川乱歩賞受賞作。薬丸岳のデビュー作
犯人は、13歳の少年だった。娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。犯人が13歳の少年3人だったため、罪に問われることはなかった。4年後、犯人の1人が殺され、桧山が疑われる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。法とは、正義とは。
「私が消える」佐野広美
第66回江戸川乱歩賞受賞作。
元刑事の藤巻は、交通事故に遭い、自分に軽度認知障碍の症状が出ていたことを知り、愕然とする。離婚した妻はすでに亡くなっており、大学生の娘にも迷惑はかけられない。
途方に暮れていると、当の娘が藤巻を訪ね、相談を持ちかけてくる。介護実習で通っている施設に、身元不明の老人がいる、というのだ。その老人は、施設の門の前で放置されていたことから、「門前さん」と呼ばれており、認知症の疑いがあり意思の疎通ができなくなっていた。
これは、自分に課せられた最後の使命なのではないか。そう考えた藤巻は娘の依頼を引き受け、老人の正体を突き止めるためにたった一人で調査に乗り出す。
刻一刻と現れる認知障碍の症状と闘いながら調査を続ける藤巻は、「門前さん」の過去に隠された恐るべき真実に近づいていくーー。残された時間で、自分に何ができるのか。
能ある鷹たちへ
いかがだったでしょうか?気になる作品はございましたか?
それにしても、江戸川乱歩賞の始まりがまさか還暦祝いの席で始まったのは驚きでしたよね!
しかし、そのおかげで私も数多くのミステリ作品に出会うことができていると思うと、
「よくやった、江戸川乱歩!」と思いますよね。
ここまでご覧いただきありがとうございました!
第 70 回(令和6年度)江戸川乱歩賞受賞した「フェイクマッスル」のレビューはこちら↓
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